5/14「熊本くんの本棚-ゲイ彼と私とカレーライス」(著:キタハラ)読破
著者:キタハラ
評価 ★★★☆☆
今回この本を手に取った理由は表紙のイラストとあらすじに惹かれたからです ・・・
イラストは慧子さんという方が担当されているようなのですが、とても可愛い
(しかし、のちに騙された感覚に陥る・・・この本を読んだ方は共感してくれるはず!)
あらすじ
顔よし、体よし、性格よし。そのうえ読書家。
何だか現実味のないイケメン、熊本くん。
仲のよい大学生・みのりは、同級生から彼の噂を聞く。
どうやら熊本くんが、ゲイ向けアダルトビデオに出ているというのだ。
誰の人生だって、フツーなんて言葉は当てはまらない。
不器用な人たちの物語。
(本書より引用)
感想
評価は★3です・・・この本は先ほども書いた通り、
イラストからは想像できないような内容の物語でした。
かなり重たい内容でさらにどエロい・・・私の読むべき本ではなかったなと思いました。
そして、私にはなかなか理解し難い部分も多々ありましたが、
だからこそもう一度読みたいなと感じさせてくれた本でもあります。
今回、ピックアップしたい部分は3つあります。
※この先ネタバレ含みます
○唯一、心が温まった母と子の帰り道
祥介の父らがいなくなったことにより、祥介・母・妹は東京から滋賀へ引っ越すことになる。
貧しい祥介は携帯やパソコンを購入するため本屋でアルバイトを始めるとある日、
母が訪ねてきて一緒に帰る・・・という場面がありまして
その時にお母さんがスーパーの袋から白い紙袋を出して祥介と一緒に今川焼きを食べるのですが、
私的にここはグッときました。
私が小さい頃によく、スーパーにたい焼きやらたこ焼きやらを売りに来るおじさんがいて
そこのほかほかのたい焼きをよく買ってもらっていたことを思い出しました。
そのころの風景だとか、心情をが蘇ってきて泣けました・・・すみません完全に私情はさみました。
○最後,父から祥介を守り病院で手を握っていたのは誰?
本当に分からない・・・私の推測だと助けてくれた人、そして手を握ってくれた人は同一人物だと思っています。
まず前後の文章から母親ではない・・・
5章からしてみのりちゃんではない・・・
だとすると水沢先生が有力?でもなぜ岡山にいるのか?
考えてみたけどどうも納得できる答えが見つからない。
近々もう一度じっくり読み返して考えてみようと思います。
○「これであなたは私を見ることもないでしょう。お元気でね。」が怖すぎる
感想文を書くために読み返していて目に止まった部分なのだけど、
p235で女が
「これであなたは私を見ることはないでしょう。お元気でね。」と祥介に言います。
この言葉ってもし女がその後の展開を知っていて言ってるのだとしたら
めちゃくちゃ怖くないですか・・・
まとめ
正直、この本は他人にオススメできるような本ではないかな・・・と思いました。
面白いか、面白くないかと問われたら面白くはないのですが(ごめんなさい)、
何度も読み返してじっくり堪能したい本です。
読めば読むほどどんどん面白くなる本じゃないかなと思いました。(あれ、矛盾してるかな)
今度、カレーライスめちゃくちゃにかき混ぜて食べてみようかな